寒空に耐え、通行人に怪訝(けげん)そうな顔をされながらも、駅前で一生懸命チラシを配っている顕正会婦人部二名と話をすることができました。
◇ ◇ ◇ ◇
顕正会員A このチラシを見てください! 日蓮大聖人の仏法でないと成仏できないんですよ!
法華講員 あ~そうですか。
顕正会員A 日蓮大聖人の仏法を信じていると、亡くなった遺体が白くなって、白髪も黒くなるんです!
法華講員 へぇ、そうですか。
顕正会員A 顕正会員は、今は二一〇万人もいるんですよ!
法華講員 そうですか。(浅井昭衛の写真を指して)このオジサン、誰ですか?
顕正会員B この方は浅井先生と言って、我々の唯一無二の師匠なんです! あなたは何か宗教やってたりするんですか…?
法華講員 私は大石寺の信仰をしています。
顕正会員A (驚いたような表情で)あ、そうなの…。宗門も今は堕落しているみたいですね。大聖人様の御遺命たる〝国立戒壇〟を捨てて。大謗法じゃないですか。
法華講員 〝国立戒壇〟という言葉を最初に言い出したのは、邪宗・国柱会の田中智学ですよね?
顕正会員A ……?
法華講員 それをあなた達顕正会は言い続けているんですか?
顕正会員A ……いえ、〝国立戒壇〟は、大聖人様の御遺命です。
法華講員 大聖人様は〝国立戒壇〟などという言葉は、御書のどこにも言われていないですよ。
顕正会員A ……。
法華講員 第二祖日興上人は〝国立戒壇〟って言われていましたか?
顕正会員A いいえ。
法華講員 第三祖日目上人は〝国立戒壇〟って言われていましたか?
顕正会員A ……いいえ。
法華講員 第九世日有上人や第二十六世日寛上人は〝国立戒壇〟って言われていましたか?
顕正会員A ……いいえ。
法華講員 ほら、誰も言っていないじゃないですか。
顕正会員A ……でも、前の法主猊下や僧侶の中にも〝国立戒壇〟を叫んでいた人もいたんです。
法華講員 それは明治以降の話ですよね。世相に合わせ、布教のために一時的に使っていただけですよ。
顕正会員A 大聖人様からずっと伝わってきた証拠じゃないですか。それを細井管長(第六十六世日達上人)の代になって急に変えちゃったけど。
法華講員 なぜ、そうなるの? 途中からその言葉を用いただけでしょ。大聖人様は
「予が法門は四悉檀(しつだん)を心に懸けて申すなれば、強(あなが)ちに成仏の理に違はざれば、且(しばら)く世間普通の義を用ゆべきか」(御書一二二二頁)
と仰せられ、仏法の本義に違背(いはい)しないかぎり、世間一般の人に分かりやすい言葉や話を用いてよい、と言われています。〝世間普通の義〟として〝国立戒壇〟という言葉を用いていたのであって、それが時代にマッチしなくなってきたから、用いるのをやめたわけですよ。日達上人が「〝国立戒壇〟という言葉は、今後一切使用しない」と仰せられたわけですよ。
顕正会員A ……またそうやって、私達の知らない言葉を出して。とにかく、あなた達が大聖人様の御遺命を曲げてるんですよ! じゃあ、あなた達のいう大聖人様の御遺命って、何ですか?
法華講員 血脈相承を受けられた御法主上人に随順していくことも御遺命だし、広宣流布を成し遂げていくことも御遺命ですよ。
顕正会員A はぁ? そんなの初めて聞いたわよ。
法華講員 知りませんか? 『百六箇抄』には
「日興が嫡々付法の上人を以て総貫首と仰ぐべき者なり」
とあります。つまり、大聖人から日興上人、日目上人と受け継がれてきた血脈相承に随順しなければいけないのです。また『顕仏未来記』に「本門の本尊、妙法蓮華経の五字を以て閻浮提に広宣流布せしめんか」と広宣流布を厳命されていますよ。これ大聖人様の御遺命ではないですか?
顕正会員A 大聖人様の御遺命は〝国立戒壇〟のみです!
法華講員 そんなふうに限定してしまっていいのですか?
あっそうか、あなた方は御書を読まないからわからないんですね。
顕正会員A 馬鹿にしないでください。浅井先生から学んでいます!
法華講員 顕正会に都合のいい箇処だけでしょ?
顕正会員A では、もし猊下が〝国立戒壇〟を、もう一度唱えると言ったらどうする? 浅井先生が直諫(ちょっかん)されたから、もうすぐ宗門も〝国立戒壇〟を唱えるようになるんだよッ!
法華講員 と、浅井昭衛が言い続けてますね(笑い)。しかし残念ながらそれはないですね。その浅井の直諫とやらの後に、日蓮正宗から顕正会破折の本が出版されていますよ。それをご存知ですか? これは御法主上人が顕正会の直諫など、退(しりぞ)けられたということです。
顕正会員B えっ……。
法華講員 御存じない? そうでしょうね、自分達に都合が悪いから、教えていないのですね。
顕正会員A ……でも、必ず浅井先生のおっしゃるとおりになりますから! つい先日も、有羞(うしゅう)の僧侶が現われたんです。とうとう〝国立戒壇〟を認める僧侶が現われたんですよ!
法華講員 それって正信会の坊さんですよね。
顕正会員A ……。
法華講員 正信会はあなた方と同じく四十年ぐらい前に日蓮正宗から破門になった団体ですよ。破門仲間が同調しただけのことですから、日蓮正宗とは無関係ですね。
顕正会員A 顕正会は成仏の相の現証があるんです。顕正会員は成仏の相に必ずなるんですよ!
法華講員 話をそらさないでくださいよ。今あなたが、〝国立戒壇〟を認める僧侶が現われたっていうから、その坊さんは日蓮正宗を破門になった正信会でしょ、と言ったんじゃないですか。正信会の坊さん達は戒壇の大御本尊をダイナマイト一本で吹っ飛ぶような物が、大聖人の究極の本尊であるわけがないなどと誹謗(ひぼう)した大謗法団体ですよ。あなた方はそういう輩(やから)とも手を組むのですね。呆(あき)れた話だ。
顕正会員A いえ〝国立戒壇〟を認める立派な僧侶です!
法華講員 大聖人様が言ってもいない〝国立戒壇〟を唱え、血脈を否定し戒壇の大御本尊をも誹謗した正信会と手を組み、歴代猊下の誹謗を繰り返す、あなた方こそ三宝破壊の大謗法団体だ!
顕正会員B そんなことあるわけないでしょ! もう帰ります! どうなっても知りませんからね。
法華講員 少しは反論してくださいよ。
顕正会員A・B (足早で逃げる…)
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この二人は、私が学生であることを知り、熱心に勧誘してきましたが、法華講員とわかるや態度を変え、戦闘モードになりました。しかし、法義上の話は一切できず、ただただ浅井昭衛の邪説を繰り返し、罵倒(ばとう)してくるだけでした。特に印象的だったのは、反論不能になると「こちらには成仏の相がある!」と、ただそれだけをすごい勢いで話してくるところです。しかし、これでは他の邪宗と何も変わりません。顕正会の末路は一生成仏どころか、不幸な末路となってしまうだろうと哀れに思いました。さらに続けて顕正会員を折伏していきたいと決意いたします。
報告者 H・H